La sieste


とても久しぶりに昼寝の隙間をみつけました。
温かい海に浮かんでいるような、
夢と現実が混沌とし、
ベットの裏側まで沈んでしまうような気持ちのよい昼寝だった。

私は昼寝がへたくそだけれど、今日は最高にうまくいった。
こんな昼寝が1年か2年に一度やってくる。

ここ一ヶ月体調のバランスを崩しているから、
隙間をみつけて昼寝しようと思う。

ああ、また今日みたいな海水に浸かりたい。

Le changement va me donner des choses nouvelles.

フランスに戻ってきて3週間が経ちました。




この間に、家探しがあり、展覧会がはじまり、引っ越しがあり、今日新しい学校がはじまりました。
学校といっても、学生になっても、気持ちは学生じゃないんですというのは言い訳ですが。


ヴェルサイユ市の美大の彫刻のアトリエに籍を入れてみました。
学校にいく度に、あのヴェルサイユ宮殿の前の大道路を渡るというちょっぴり非現実な日々になりそう。
幸運にもこの大通りを隔てた反対側に陶芸家のアトリエをみつけ、家もアトリエも引っ越ししました。


不安をやる気にできるのかしら。
きっかけは自分で作る、届いたきっかけは受け止める。
不安なぶんだけ、頑張らなくちゃならない。


写真は今週の頭まで住んでいたアパートの裏庭。
ありがとう、みんなありがとう。大好きな人たち。

Mon réel.


ほんの一週間程前まで日本の地を踏んでいたのに、
こちらに帰国して、ちょっとノスタルジックにしてて、
家探しの続きで家の見学をしたり、どちらにしようと悩みに悩んでそれから悩んで、、


ついにお家が決まった、今は引越しの準備をしている。
ものは本当によく増える。必要なものは少ないけれど、思い出のものがたくさんあって、
だからつまり、それらにさようならできないでいるから、だからいっこうに進まない。


こうして、隣の部屋から子供たちのにぎやかな声がする事もなくなると思うと、
窓からの裏庭の景色がもう見られなくなると思うと、
近くのパン屋にいかなることとか、
あのアトリエにもう私物がないこととか、


引越しってこういう事なんだとおもう。
日常がここから遠ざかること。
そうして振り返って、
なのに2年間もここに住んでいたかと思うと、それはそれで不思議にも思う。


だから突然、ここに居る事を感じようとおもって、すぐ近くの森を自転車で走った。
2年も居たくせに、一度も森を遠くまで行った事がなくて、
ちょっと錆び付いた自転車を気にしながら。


私がここに居なくなるというのに、
森はそんなこと気にかけてもくれない。


わたしはわたしの視野に入るちいさな空間でしか存在しない。
でも、前に進めば視界はひらける。
と同時に後方は遠ざかって見えなくなる。


だからいま、この目の前に起きている事が、
わたしの生きている空間で、
そこでの出来事がわたしのリアル。


これがその、ちょっとした引越哲学ってやつか。

Le vernissage d'exposition des Boutons.

ボタン展のオープニングパティー


この時期、毎年パリのギャラリーで開かれている "Exposition des Boutons - ボタン展-" に、今回はじめて参加させてもらう事になった。
今年は9月4日から14日まで、昨日はそのオープニングパーティーに行ってきた。



Gallery Hayasakiという日本人のオーナーさんがやっているギャラリーで、
Ville de Saint Paul (ヴィル・ドゥ・サン・ポール) という小さなギャラリーやアンティークなんかが詰まった地区の中にある。
セーヌ川の近くにあるこの場所は、ぶらぶら散歩にもちょうどいい静かで素敵な一角なのだ。



今回はフランス人を中心にフランス在住の作家41人と、日本からの作家27人、あわせて68人の作家によるものとなった。
素材はまったく自由で、条件はひとつ、ボタンをつくるということ。




今回は陶器のボタンを制作した。
わたしのテーマは”想像の旅”ということで、頭の中でたどり着いた場所の景色をボタンに映してみた。



コクリコ畑



ロケット



メリーゴーランド



クレマチスの踊り子



星座


驚いたのは40年前に日本で英語の先生をされていたフランス人のマダム、聞けば私の母校の前身の短期大で教えていたとか。
彼女の口から、五条坂、岩倉となんとも懐かしい地名が!!!日本語でお話しして下さいました。


また、東京を拠点に活動されている七宝作家にも出会いました。
あの、安藤七宝店に出展されているとのこと。
ええ、行きましたとも!銀座店も、名古屋店も!



さらに、アート専門のネットチャンネルのカメラマン記者が来ており、取材を受けました。
いつ放映されるのでしょうか?わたし大丈夫かなあ、でも楽しみであります。
日本から来られたの作家さんともいろいろとお話しできてなかなか充実したパーティーになった。

Ça commence!

さてと、またフランスに帰っています。
八月に一時的に帰国し、
いろいろお話やおしゃべりをしたみなさまに元気や勇気をもらったと思うし、
そして今回は家族といつもより一緒に居られた気がしているので、よかったって思ってる。


ブログを読んでいるといってくれる大好きさんも居られたので、また書かなきゃなんて思う。
最近は、ちょいと暗い気味なつらつらになっていたので、
心を鬼にして(?)自分に言い聞かせて明るい日記にしたい。
だって、このブログは最初楽しいことだけを書こうと始めたのに!
ほっておくと、ディレクションを間違えてしまったようだ。


さて、帰国前後は大変涙もろくなる私である。
もともとノスタルジーな感覚に弱い人なので、
こっちの事が思い出されたり、あっちでの事が思い出されたりと、まあ思い出にふけってしまう訳なのだ。
そんな自分は嫌いでもないが、ずっとそうもしていられない。


今回の再仏をしてまだ間もないが、今までと全く感覚が違う。
この先の大いなる不安が攻めてくる感じがいつになくましているから。
でも同時に、私の本当のフランスはこれからはじまるようにも感じる。
留学は終ったと思う。これからはここで ”生きる” という事だと思う。


今日、1年間も使っていなかった自転車を綺麗にして、Decathlonでブレーキなどの調子を見てもらった。
ぺこぺこタイヤを45分程押して歩いて、帰りはセーヌ川をわたって15分のサイクリング。
こちらでは1年ぶりの自転車パリ入りを果たしたけれど、結構気持ちよく走れた。


不安だ、不安だ、不安だって言っててもなにも起きないし、
日々の生活を楽しもうとするの忘れていた気がした。
心を鬼にして、心がける。


もう少しで、引っ越しする。パリかヴェルサイユか。
悩むに悩んで答えが出ないけれど、そういえば今までに比べれば、考えられないくらい安いんだっけ?
安心できるところにしよう、そうしよう。どおっちっだ?

Je veux rester en France. La France.

夢の中、走りたくて走れないもどかしさ
痛みで浮かび上がる臓器のかたち
なにが光で、なにが風だろう


つまらない、つまらないよ
理想的に、圧倒的に、みえる


すべてが逃避で、すべてが実際で、こわいのに、とまりたくない
アンパスに出くわしたくない
風の通り道を見つけるべきだ


入り口も出口もみえないトンネルに閃光がほしい
それは明るい光か、それとも闇をみてしまうための光か

architecte du rêve


気づいたら学校の制作も学校も終ってた。

ジュエリーの研修にサロンのアルバイト。


忙しい忙しさではなくて、定まっていない忙しさ。

気づけば、落ち着かないのは私が一番苦手な状況だからなのかもしれない。


不安が大きすぎて力がでないし、涙なんかも出ないのさ。

立ち止まる時間を設けなかった。


最近やっと生きるの下手かもしれないと気づいてきた。


かたつむり 吐息の穴の まるい空 

人生がかたつむりになっても、生きてけるかな。