Fête des mères.


今日は母の日だった、事を今朝気がついた。
なんだか自分の事でいっぱいで気がつかなかったみたいだ。
良くない娘だな、来月の父の日に向けてもっと気をつけようと思う。
でもその頃はもっといっぱいだなあ。


卒業制作と、展覧会の準備と、ビザの手配と、仕事探しが同時にやってきて、
晴れた空が急に土砂降りの雨に変わる、そんな心模様です。
わたしの心の中みたいにここ最近は空もそんな空模様。
雨の後、線路の向こうの空を見てきた。
線路はありったけ人工的なのに見ていて落ち着くのはなぜだろう。
旅の向こうに通じるからだろうか。



この難しい時期を簡単に乗り越えてしまったら、面白くないなって。
さまよう自分を面白くしないとなって。



お母さん、母の日だよ。ありがとう。

ma vie, c'est moi qui suis dans moi.


気がつけば一月から一度も書いておりませんでした。

そこでここに、ひそかに書き込んでみたいと思います。

あれから、なんにもしていなかった訳で決してはありません。

ジュエリーの学校での出来事ですが、

年明けから「フランス語を習得する」というテーマで3つのジュエリーをつくりました。

このセクションは、コンセプトについてたくさんの思いを、考えを巡らします。

自分の考えを明確にしておく、資料をつかまえにいくこと、

いままで気づけなかった作品作りにとってとても大切な部分を、叩き込まれます。

そして、3月からディプロム、卒業制作にむえて取り組んできた訳です。

コンセプトを構成するのにひと月ほど頭を抱え、たくさんの情報を見つけました。

そして、ようやくがむしゃらに制作する日々がやってきました。

毎日、毎日、四六時中手を動かして、時に狂いそうなぼど自分自身に吸い込まれてしまいそうで、

そうであればある程、最高に幸せな日々を過ごしています。

コンセプトも素材も、何もかも自由なのです。

6つのジュエリーを6月までに仕上げると言う以外、なにも縛りはありません。

こんなにねっとりとした幸せはありません。

そして、同時に、今にこれからがかかっています。

これからどうするのかという大きな大きな問題です。

誰しもが立ち向かう大きな問題です。

その大きなものに、遅いかもしれませんが私は今立っています。

学生という大きな自由の時間が終ろうとしているのです。

私は、えらく長い時間学生をしてきました。

その後半、とくにフランスに来てからは、

自分のことを考える時間が多くあったように思います。

ある時はひとりぼっちに思えたり、

ある時は助けてくれる人たちに気づいたり、

苦しかったり、やたら楽しかったり、

嬉しい事が続いたり、悲しい事が重なったり。

まだ終らない私の人生の、それでも確かにその一部であったり。

日本にいた時よりは社交性がついたでしょうか。

フランス語を話すのが好きと言う意味では、人と話すのが好きになったのかもしれません。

いままで知らなかったジュエリーの世界にも触れる機会をもらい、

わたしの見ている世界がほんの一部に過ぎない事、世界にはいろんな人が活躍していて、

私の知らない、国際的な有名人がたくさんいたり、

名前こそ知られてなくても、人から好かれている人がたくさんいる事も知ったような気がします。

そして、私はこれからなにをするのか、なにになりたいのかということを考える時間が、

本当に向き合う時がやってきました。

生きていくにあたり、食べるための資金が必要です。

これをどうして手に入れるのが、自分に最適かという事を考えます。

私はどこにいるべきか、何をするべきか。

わたしは物をつくる人でありたい。

そのためには、自分を信じていなければならないと。

言葉にすると恥ずかしい言葉になりそうですが、

突き詰めるとそんなところでしょう。

物をつくる人で生きたいです。

自分の感覚と目の前に出現していくものが、ふと綺麗に収まる感じ、

この静かな興奮にこれからも向き合いたいです。

この感覚を、嬉しくてもどんなに悲しい瞬間も、私は続ける事ができるのでしょうか。

国が変わっても、言葉が違っても、支えてくれて、声をかけてくれる人、助けてくれる人が、

何人もいてくれる事に、人も捨てたもんでないと思うのです。

いや、元々全くすてたりしてないのですが。

照れ隠しに、うれしいなぁってことです。

はじめは一人でやったきたフランスも今はひとりぼっちではなくなった。

これはわたしにとってとても大切なことです。

長々書きますが、私は元気で、悩みながら、でも楽しくやっています。

どうやったら作家で食べていけるのか模索中というところでしょうか。

みんな元気でしょうか、

みんなに会いたいし、話したいし、でもここにいたいし、私はまったく自分勝手です。

でもこれはこれで私の人生なわけで、わたしの内側にいられるのは私しかいません。

一歩一歩、ちょっとずつ、ちょっとずつ、ふたを開けて、

振り返る事ができたとき、あけてよかったふたをこれからもあけたい。

ちゃんと、自分に、生きたいです。

Le son du Paris.

パリの音


カフェの角で、
フランスの詩人を思う。
言葉をひろうふり。

ショコラショーをほどよく混ぜて、
「おいしい」という。
言葉をみつけるふり。

このカフェもフランス語でできてる。
ここパリもこの言葉でできてる。
文化も、景色も、仕草までも、この言葉できている。

なんて綺麗な音でしょう。

Dijon est chouette.

それから、ディジョンを歩きました。



ずっとずっと行きたかった街で、
なにも知らなかったけれどフクロウがあちこちにいるフクロウの街だった。


にぎやかな広場に美味しいモノが並んでいます。
マスタードだけでなく、カシスな街でもある。


ディジョン美術館、ルード美術館、マニャン美術館、
考古学美術館、現代美術館、自然史博物館に行きました。



そしてフィリップ・ル・ボンの塔の見学。
46mある塔は当時としては巨大な建築、
ディジョンの街を一望できる唯一の塔です。



この地方のには赤、黄、緑、黒に釉掛けされた瓦屋根があちこちに見える。
当時の貴族の富の象徴であるみたい。
また見つけた、この地の家の色。

Le temps de Besançon.

年末から年越しにかけて知らない街を歩いてきました。
始めに選んだのは、フランシュ・コンテ地方のブザンソン。
1日しか滞在しなかったので、土地勘はあまりつきませんでしたが、
行くべきところには行けたでしょうか。

まずは時の美術館。
「時間」というものについて、科学、哲学と様々な分野から見つめるというもの。
その多くはこの地に時計制作の学校がある事もあり、時計の歴史を見る事ができました。


今まであまり知らなかったけれど、時計ってなんて美しいのだろうと思った。



次に昔の城塞であるシタデル。




今はその中に動物園、昆虫館、水族館、戦争資料館、地方の生活文化館、夜行性物間など多くが詰まっているのでした。

最後に大聖堂の時計台とも連動している歯車仕掛けの時計台を見学。
時計みたいなおじいさんが、流れるように説明してくれます。


この時計には、日付・曜日はもちろん、各国の都市の時間、あとその時の太陽系の位置関係まで表します。
これらがすべて歯車で連動して動いているから驚きでした。


この地の郷土料理のチーズフォンデュは逃したけれど、
クリスマスの残るこの街を、少し知る事ができました。

BONNA ANNEE 2014!



明けましておめでとうございます。
あっという間に年が明け、午年の2014年になりました。
年末からいろいろと旅をしてきました。
久しぶりの旅にも思え、少しずつ振り返ろうかと思います。



一人で旅をしている時間、それは自分のことばかりと向き合っている時間。
と思いがちですが、
またそれと向き合おうと考えると、
実に下らない事ばかり考えているようにも思えてきます。
まあ、つまりは私はひとりになると哲学を始めてしまうみたいです。



ただ、そろそろ本当にこれからについて具体的に考える時がやってきました。
これまで、好き放題してきて、いろいろな挑戦をしてきたのかもしれませんが、
同時にこの間に向き合わないものがあるようにも思えてきます。


最近、いろいろな人やいろいろな家族と出会う中で、
しあわせとはなんだろうかと思う事がお多くなりました。
しあわせは、いろいろな状況に、様々な形で存在しているように思います。
それにいかに気づく事ができるか、それもまた必要で重要なことなのではないかと。



ここまで、ぶっとばしてきて、ふとここが外国であると気づく瞬間があり、
そうした時に、私はここで何をしているのだろうと考えたりもしてしまう。
こう考えてしまう自体に、なにか次に進むべき時なのだろうかと思ったりもしてしまう。



今日、久しぶりに映画館で先月フランスでも公開になった邦画「そして父になる」を観た。
ハッピーエンドがそこにある訳ではないが、とてもいい映画だった。
そして、日本もいいなぁって思って、
家族や友人やそうした今まで日常に私のすぐ近くにあったものか恋しくなった。
いや、この半年ずっとそうだったのかもしれないけれど。
映画がフランス字幕の日本語だった事もあり、
終わってから帰り道のメトロが外国にいる事をいやに強調して、不思議に思えた。
これからどうしよっかなぁって。
でもだからって、手拍子みたいにすぐに何かを始められる訳はない。
不安になってたらいつまでも不安のままだったりして。
だから、何かのきっかけをつくる、次のためにたくさんのきっかけをつくる2014年にしたいなあなんて思う。


私は、日本にいる、どこか遠くにいる、友達のこと、家族のこと、
連絡をあまり頻繁に取らないところもあるけれど、
いろんな瞬間にそうしたみんながなにしてるだろうかって考えている。
みんな、元気でしょうか?
そろそろ日本も恋しい気がする。




みんな元気かなあ?
あまり頻繁にはあえていませんが、今年もどうかどうぞよろしくお願いします。
ちいさなしあわせをいいいっぱい。