Le commencement de la continuité.

つづきのはじまりと空と雲。




日本にひたっているのもつかの間、
生きていくには、日常が一番大切なので、
この先のことより、今晩の献立な訳なのです。


言葉にすこし慣れてきたようで、
以前のようなチンプンカンプンな日々を切り抜けて、
国境線を越えたことが曖昧になりました。
憧れの国がすこしからだの中に入ってきたようで、これもうれしいことです。


さて、昨年到着したときは、
誰も知らなくて、土地につながりもなく、
ことばでもなかなかつながらなかったので、
居場所のないはじまりでしたが、


今は「はじめまして」が
「おひさしぶりです」ってことです。


住んで都にする。
路上の人すべてが友達。



という気持ちで。



それでも、

「子午せん」という名の、
にっぽんの味、ほおばる。





キッチンのみえるドアをあけて、火にかけた鍋に気をつけながら庭で読書をしていたら、
"ママ"が一枚の布を芝生にしいて昼寝をはじめる。
椅子をふたつ並べた"パパ"は新聞をひろげた。


あっという間に日常は帰ってきた。




ヨーロッパの冬の空を知ってしまったから、
この空も灰色になってしまうとおもうと、
このまだ青い空から目を離せないでいる。



彼らが外に出たくなるのは、このせいなのかもしれない。